個展 画家 堀澤大吉 ~ノスタルジックな世界展2024~【個展終了】
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367.月の旅人/月光染め
¥180,000
満月の夜に染める月光染めといわれるものがある。 ツユクサ、ユキザサ、ヤマボウシ、マツヨイグサ、カスミソウ、タンポポ、トケイソウ、ジャスミン、この8種類の植物から抽出したエキスをさらに煮詰め、それを発酵させて溶液を作る。 そして、もう一つ重要なのが月の光だ。満月の夜、この小さな池に作った溶液を注ぎ入れ、30分程度よく攪拌する。溶液が池の水に馴染んだら月光を1時間程当てれば準備は終わる。 あとは草木染めと同じだ。 最後は綺麗な小川の水に晒し、自然の風で乾燥させれば出来上がり。 こうして染めた布は肌触りが良く丈夫で、仄かにジャスミンの香りがして、夏は涼しく快適だ。
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363.月の旅人/流星群
¥180,000
SOLD OUT
又、星が流れた。この丘に来てかれこれ1時間は過ぎたかな? その間に見えた流星は29個。まずまずの数だ。 流星群といってもこんなものだ。次から次へと星が流れたらもっと楽しいのに。 僕は思うのだが、物質には、どんな小さな小石や砂粒のようなものにも刻が存在する。でも流星の刻の始まりと終わりは残像だけ残しあまりにも短い。 流星はまるで揮発性のルミネセンスみたいな夜空の幻想元素だ。
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361.月の旅人/差し掛け小屋の週末
¥180,000
仲間と時間をかけてコツコツ建てた僕たちの隠れ家、秘密基地だ。ここを拠にして森の中で遊ぶ。今夜はこの差し掛け小屋が完成して初めての夜を仲間と過ごす。 安心できる家と違い、僕たちの小屋には何も無い。最小限の荷物だけ持って、必要なものは想像力と知恵を使って作り出す。これが又楽しい。 ワイワイやりながら、これから週末は気の合った仲間とここで工夫して不便を遊びに楽しい時間を過ごすのだ。 個人の持ってきてよいものルール 最小限の道具 鋸、ナイフ、マッチ、細ヒモ、コンパス、毛布、食料、鍋、食器一式、水筒 以上、これ以外のものを持って来る時は隊長が相談にのってくれる。
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358.月の旅人/満月遊覧飛行船
¥240,000
SOLD OUT
広大な地平線の彼方に夕陽が沈もうとしている。 夕暮れの空は穏やかに晴れ渡り、風心地もなかなかいい。前方には巨大な飛行船が風でわずかに揺れながら浮かんでいる。今宵の風の宿だ。 日没後1時間で満月遊覧に出発。 空の上は寒いけど、船内で渡される浮遊胴衣は温かい。万が一船から落ちた時に空中で浮くためのものだ。うまく風を捕まえられれば自力で船に戻ることができる。 満月遊覧飛行は何度来ても心が踊る。 空の上からの今宵の月見が楽しみだ。
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354.月の旅人/教訓
¥180,000
私は子どもを迎えに来ただけなのに、せがまれて肩車をしてやると、これが間違いだった。 周囲にいた子供たちが「ぼくも、わたしも」と集まってくる。 「ブランコ、ブランコ」といいながら両腕にぶら下がる、膝に登ってくる。 なんでこうなる。これでは柔らかなバーベルじゃないか! おまけに肩に乗った我が子はヒゲは引っぱるわ足で首を絞めるわで、子供たちは私のからだで大さわぎ。 この小さなリペラリストたちが~! この次の子どもの迎えは、もう少し素早く慎重に。 私にとって今日は辛くて良い教訓となった。
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352.月の旅人/森の陽炎(月光蒐集家)
¥180,000
青く烟る森の中を揺れる青い闇のような影が静かにゆっくりと動いている。 風が森を吹き抜けるたびに、木々の葉がさわさわと音を立ててそよぐ。それに合わせるように影も動く。 月光蒐集家"バック"だ。 枝の隙間から射し込む月光の木漏れ日の下を、木々の間に見え隠れしながら動いている。 月光溜りにある結晶を探しているのだろう。彼は音を立てず、森に溶け込むようにゆっくりと動くのでなかなか見つけることができない。まるで森が創り出した陽炎のようだ。
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311.月の旅人/ノスタルジア
¥240,000
いくつもの季節を越えて、私は今ここにいる。 私の回りで時が一秒進むごとに過去が次々と生まれてくる。 混沌とした遥か昔の記憶は曖昧な思い出とともに郷愁を作り出す。 夏の夕暮れのサーカス小屋、カーバイトの燃える匂い、カーバイトランプに浮かびあがる立ち並ぶ夜店、人々の群れ、空を飛ぶ赤い飛行機、そして、りんご飴。 そんな思いを振り払うように夢を集め、私は未来を見つめる。 夏の夕暮れは、いつもノスタルジアに溢れている。
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298.日天子
¥180,000
SOLD OUT
世界の中心に聳え立つ須弥山と呼ばれる山がある。 須弥山の回りは七重の香水海と七重の金山、塩海と四大陸と九つの山がある。 さらにそれを囲むように鉄囲山という山脈がある。 塩海の四大陸は東勝神州、西牛賀州、南膳部州、北倶盧州の大陸の中で東にある東勝神州の空には日天子、北の北倶盧州の上空に月天子は浮かぶ。 二つは相俟えることはないが互いの姿を認めながら須弥山の空を巡っている。 ※ちなみに仏教では太陽の象徴が日天子、月の象徴が月天子である。
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297.月天子
¥180,000
SOLD OUT
世界の中心に聳え立つ須弥山と呼ばれる山がある。 須弥山の回りは七重の香水海と七重の金山、塩海と四大陸と九つの山がある。 さらにそれを囲むように鉄囲山という山脈がある。 塩海の四大陸は東勝神州、西牛賀州、南膳部州、北倶盧州の大陸の中で東にある東勝神州の空には日天子、北の北倶盧州の上空に月天子は浮かぶ。 二つは相俟えることはないが互いの姿を認めながら須弥山の空を巡っている。 ※ちなみに仏教では太陽の象徴が日天子、月の象徴が月天子である。
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273.月の旅人/かすみ草とソーダ水
¥180,000
私はかすみ草という花が好きだ。遠目には、フンワリした草にしか見えないが近づいて見ると、とても小さな花を咲かせている。風が吹くと揺れて花と花が絡み合い、風が止むと、もとに戻ろうと、あちらこちらで花がピンピンと跳ねる。その様子が、まるでソーダ水の泡が弾けているように見えるのだ。淡いオキサイト・グリーンの細い茎と葉。それにちょこんと付いた白く小さな花が一瞬のこんな風景を目眩のように見せてくれるから…。
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217.月の旅人/永遠のぬくもり-B
¥180,000
移ろいの季節に吹く風が、確かな時を刻む。私のはるか昔のぬくもりの記憶を思い、抱きしめるこの子に、私のぬくもりを手渡す。そして私も、小さなぬくもりを記憶する。風は、私を通り抜け、夜空へと昇り、繰り返される季節の中で、いつかこの子が大人になった時、私のぬくもりを思い出すのだろうか?命から命へ伝えられてゆく、ぬくもりの記憶。こんな事を考えながら、私は腕の中のこの小さな愛情物質を慈しむように、もう一度抱きしめる。
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193.月の旅人/森の始まり
¥300,000
冬の寒さが和らぎ、風が優しくなった頃 僕たちは枯れ葉の中に小さな森の命を見つけた。生まれたばかりの命は頼りないけど、生命力に満ち輝いている。今は小さく儚い命も季節と共に緩やかな時の果てに やがては大きく豊かな森へと成長してゆくのだろう。僕達は、この小さな命を見守り育てることによって、豊かさとは、幸せとは、そして守るべきものは何なのか、多くのことを学ぶ。たおやかな大気の中、生命が芽吹く季節 それは森の始まりの季節でもある。